超簡単!自分で襖(ふすま)を貼り替えてみよう

「もう我慢の限界!」

襖(ふすま)を貼り替えて!!奥さんがそう言い放つには訳があった。
中1娘の家庭訪問が近々行われ、我が家に先生が来られるのだ。

ウチの襖は、子供が小さい頃から汚しまくっててノーガードのまま何のケアもしてこなかったから汚い。

和室の襖がとにかく汚い

 

汚いだけじゃなく、破れまであるんです。。

汚いうえに穴・・
汚いうえに穴があいてる
テキトーに破れを補修してて痛々しい・・
ビリビリに破れてたのをテキトーに直した襖。
こりゃヒドイ

 

しかも本襖(ほんぶすま)だからタチが悪い。
戸襖(とぶすま)なら下地が板なのでクロス(壁紙)も貼れ、比較的簡単に貼り替えが可能。
対して本襖は下地が紙なので貼り替えが格段に難しい。

襖の貼り替えが話題に出るたび、「戸襖(とぶすま)ならすぐに貼りかえられるんだけどなー、ウチは本襖(ほんぶすま)だからなー」とグチって話が流れる、それが今までの様式美だったんだけど、家庭訪問を機に、奥さんがアイロンで貼るタイプの襖紙を問答無用で買ってきた!

のりで貼るタイプは無理、と言ってたことだけ守って買ってきたそうだ。
「これ本襖でも貼れるんだってー。」

しかたない、貼るか。。

 

自分で襖(ふすま)を貼り替えてみよう!

買ってきた襖紙(ふすまがみ)はこんなもの。

さぁ貼りかえるで!
襖の裏表の分、2枚入り
意外と親切な施工説明書
もちろん施工説明書つき

詳しい商品説明はリンク先へどうぞ

 

 

必要な道具

最低限必要な道具はこんな感じ

  • カッターナイフ
  • 地ベラまたは襖紙カット用のカッターガイドになるもの
  • アイロン (ドライ・スチームタイプどちらでもOK)
  • マスキングテープ
  • 地ベラ(カッターガイド)とは
    地ベラ(カッターガイド)とは

    この際、壁紙セット買っておくのも良いかも

     

     

    破れの補修が必要な場合

  • でんぷんのり(せんたくのり)
  • 習字の半紙(補修用の紙として使う)
  • 紙やすり

  • 取っ手を外す場合には更に道具が必要になりますが、今回は取っ手を外さずにやってみます。

     

    今回、採用した襖紙はアイロンで圧着するタイプのもの。
    のりを使うタイプは湿っている襖紙を扱うことになるので破れやすい上に周りがベトベトになったりと施工がしにくい。
    裏がシールになっているタイプは一発勝負のきらいがあり、DIY初心者には難しいイメージがあるんです。
    シール部分同士がくっついたりして。。
    そういう訳で、DIYで襖紙の貼り替えをするには、アイロンで圧着していくタイプ一択になるのではなかろうかと思います。

     

    おおまかな施工方法

    施工方法は簡単。アチアチになったアイロンで押さえていくだけ。
    アイロンで押さえた部分だけ裏ののりが有効になって下地に貼りつく。戸襖でも本襖でもOKの簡単施工!

    ただ、施工の下準備として、襖の周りぐるりのマスキングや穴や破れの補修をする必要があります。

     

    施工前の下準備

    まずはマスキング

    どうしても端っこはしっかり貼りつけたい思いでアイロンを走らせるため、周りぐるりの木枠部分にのりが付き、貼りついてしまうので、対策として木枠をマスキングが必要です。

    内側に入り込まないようにマスキングします
    周りぐるりは全てマスキングしましょう

    次に、襖に破れ、へこみ、穴などがあったら補修してしまいましょう。

     

    襖の下地補修

    まずでんぷんのり(せんたくのり)を水で溶いて、補修用のりを作ります。
    でんぷんのりは100均で売ってますよ。

    100均へGO
    平べったい皿で使うと補修紙を浸しやすくて良い
    少しとろみが出る程度で十分
    水を加え補修用のりを作成。
    少しとろみが出る程度で十分。
    補修紙には習字の半紙を使いました
    補修紙は習字の半紙を利用。

     

     

    襖の補修をしよう

    穴の大きさに半紙を切り、補修用のりに浸します。

    書道用半紙をはさみでカット
    穴よりも大きめに切ります
    しっかり糊付けします
    しっかり浸します。
    表裏両面にのりがついても大丈夫!
    濡れて破れやすくなっているので優しく伸ばします
    シワができないように伸ばします。

     

    補修紙を乾燥させる

    シワがないかを確認した後、ドライヤーを使って補修紙を乾燥させます。
    1分もかからないくらいで乾きます。
    のりで透明になっていた補修紙が、ドライヤーで乾かされるにつれ、白く戻っていきます。
    補修紙が完全に白色に戻ったら補修完了!

     

    大きな破れの場合

    浮いていないところまで剥がさないように!
    補修箇所が大きな場合、たいていフチが荒れているので、紙やすりでフチを滑らかにします。更に襖紙が浮いている箇所は剥がしてしまいましょう。

     

    先と同じく、半紙を補修紙として使用するのですが、あまりに補修箇所が大きいと、半紙にのりをうまくつけれないし、のりでひたひたの半紙は貼りつける前に自重で指先からちぎれ落ちてしまいます。
    なので、補修箇所の現場にのりを塗りつけましょう。

     

    貼る位置を襖紙に描いておくと良い。
    補修箇所に指でのりを塗ります。
    剥がれている部分にはのりを塗りません。
    置いた時点でのシワは気にしない!後で伸ばせます。
    描いておいた位置に合うようにそっと半紙を置きましょう。
    少々破れても気にしない!
    できたシワをやさしく伸ばします。

     

     

    ドライヤーで乾かす前にシワがないか再チェック!
    同じくドライヤーで乾かします。
    ある程度細かい目の紙やすりを使用してください
    乾いた後は紙やすりで表面を整えます。
    補修完了!
    補修完了。
    これで襖紙を上貼りできるようになりました。

     

     

    下準備完了!いよいよ襖紙を上貼りしていきます。

    ぐるりのマスキングもでき、補修も完了しました。いよいよ襖紙を貼りましょう。

     

    位置決め

    まず、襖に襖紙を乗せてみましょう。
    この時、位置決めのため、襖の短い方の辺に端っこを合わせてみました。
    画像奥、襖の短い方の辺に端っこを合わせてみた。
    左右のバランスは目分量で同じくらいになるように調整しました。
    (慣れないうちは、位置が決まり次第マスキングテープで固定すると良い)

    襖紙に柄がある場合、上下さかさに貼らないように注意!

     

    アイロンあて(位置決め)

    アイロンのあて方の基本
    アイロンのあて方として、真ん中から端に向かってアイロンを動かします。
    それからは接着した部分を起点にして接着していきます。
    アイロンの接地部分4分の1くらいは前の接着済みの部分をなぞり、未接着部分がないようにアイロンを当てていきます。

    まず最初は襖のど真ん中から短い方の辺を接着します。
    この距離を10秒くらいかけてアイロンを進めます。
    この距離を、10秒くらいかけてアイロンを進めます。
    押さえつけず、アイロンの自重で滑るようなスムーズさで進めてください。

     

    端まで進んだら、アイロンを上げ、また真ん中を起点にして逆サイドを接着します。
    ふすま真ん中の短い辺が接着できたら、同様に長い方の辺も接着し、襖の真ん中に十字ができるようにします。
    見えるかな?

    見えにくいけど、真ん中に十字型に接着したところ
    十字に接着することで襖紙の位置が本決まりになりました。あくまでアイロンは真ん中からスタートさせるのが大事!
    こういう順番で接着しました
    ちなみにこういう順番での接着。
    ①②はそれぞれ10秒、③④はそれぞれ20秒くらいのスピードで接着しました。

     

    アイロンあて(接着)

    後は4つに別れたブロックを、ひとつずつ接着していくだけ。
    少なくともアイロンの接地部分4分の1は、前に接着した部分を通るように接着させていきましょう。

    縦でも横でもOK!
    例えばこんな感じ。
    アイロン方向は縦でも横でも良いです。
    浮いているところは見逃さない!
    浮いてる気がしたら戻って再接着していきましょう。

     

    取っ手部分の施工

    さて、取っ手のあるブロックの施工はちょっとコツがいります。

    取っ手付近まで接着ができれば、手探りで取っ手の内部をくり抜きましょう。

    取っ手の内径まで放射線状の切れ目を入れます
    取っ手の内径を放射線状に切れ目を入れます。

    まだ大まかな切り抜き
    切れ目同士を内径に沿ってカット。
    (外径は仕上げですので、もう少し待ってください)

     

    これくらい大まかでも大丈夫
    大まかに内径を切り抜きました。
    画像の上部は接着済み、画像下部分は取っ手で浮いているため接着できません
    指で外径の型をしっかりつけていきます。

     

    それでは外径でカットし、仕上げていきます。

    根元部分から内部に向けてアッパーカットするように切れ目を入れるとうまくいきます
    外径まで放射線状に細かく切れ目を入れることで取っ手周りぐるりにアイロンをかけられるようになりました。
    ゆっくりで良いので慎重に!根元部分にカッターナイフを入れていきましょう
    取っ手周りにアイロンをかけた後、カッターナイフで取っ手の根元をカットしていきます。
    ゆっくり引き上げていきます。
    全周にカッターが入ったらゆっくり切れ目部分を引き上げましょう。
    少しでも引っかかれば引っ張るのをやめ、再度カッターナイフを入れます。

    取っ手部分の仕上がりがこちら。
    綺麗に取っ手部分も切り抜くことができました。
    この方法ならば取っ手を外す手間もなく、仕上がりもプロ並みに!

     

    襖の木枠部分に合わせ、端材をカットし貼り替え完了!

    いよいよ最後の仕上げです。
    余分な端材をカットしていきましょう。

    本当は破れないよう竹ベラなどを使います
    カットする前にヘラで襖紙を木枠に押し付け、型をつけておきます。
    力を入れすぎると怪我しますので注意!
    カッターガイドをあてがい、木枠に沿ってカッターを入れていきます。
    木枠にマスキングをしているのでスムーズに剥がせます
    優しく端材を離していきます。切れてない部分がある時は無理に引っ張らず再カットしましょう。

     

     

    完成!そしてビフォアアフター!

    さぁ、やっと襖の貼り替えが完了しました。
    さっそくビフォアアフターを見てみましょう!

    ビフォア

    ビフォア(貼り替え前)
    貼り替え前:とにかく襖が汚い、穴や破れがある。。

     

    アフター

    アフター(貼り替え後)
    貼り替え後:すごく綺麗!受ける印象が段違いに!

     

    どうだったでしょうか!?
    壁紙もそうですが、襖紙の貼り替えはインパクトが強く、コスパがすごく良いですね。
    ウチの奥さんも大満足でした!

    ちなみに

    後で浮きが出てきても、そのままアイロンをあてることで修正できます。
    なんてこった!こりゃすごい!

    後で浮きを見つけても修正可能!
    アイロンタイプ最高です!

     

    作業を終えて

    今回、初めて本襖を貼りかえましたが、アイロンタイプなら全然怖くない、と強く思いました。なにせ、裏はサラサラで必要な部分だけ接着部が有効になるから、施工がしやすく周りを汚さない。
    あとで浮きがあってもアイロンで修正可能というのが良いですね。下地次第ですが、アイロンをあて直すことで剥がすこともできるらしく、失敗しようがないんじゃない!?と感じました。
    とにかく難度が低い(笑)。
    特に今回は取っ手を外さずに施工したので、更に敷居が低くなってますね。
    アイロンタイプの襖紙、おすすめ!!
    あっ、カッターナイフを使うので怪我だけはしないでくださいね。
  • アイロンタイプの襖紙は「発泡スチロール襖」には貼れません。
  • お買い上げいただいた襖紙の施工説明書に従って作業を行ってください。
  • 友達にも教えてあげよう!