自分で床下の換気装置を設置しようゼ!
貴方のお家の床下、チェックしてみたことがありますか?
床下に湿気がたまると家のダメージは大きいです。
カビやシロアリもくるし、床組みがボロボロになります。
特に布基礎のお宅は要注意でしょう(布基礎の対はベタ基礎)。
一度、床下を点検してみることをおすすめします。
床下点検口がある場合は定期的に覗いてみましょう。
さて、実際に床下を点検してみて、湿気が多いと感じる場合にはどうすればいいでしょうか。
湿気が多いと、カビ臭かったり、床組みの表面が湿っていたりします。
防湿シート&竹炭なんかの手もありますが、以前試してみて抜群にコスパのいい方法が「手作りの換気装置」です。
全て自分で施工するなら、装置、全ての道具を揃えても1万円以内でできるし、現在のところ十数年間故障なしで動き続けています。
自分でやるからこそのコストパフォーマンス!おすすめ!
ただ、施工には下記の条件が揃っている必要があります。
【施工に必要な条件】
換気したいところから床下換気口までダクトが通る
(床下の有効高さが80ミリ以上ある)。
床下点検口または床下収納庫、または和室がある(床下へのアクセス)。
上記条件を満たせば施工可能です。
床下へのアクセスがあって、床下有効高さが45センチほどある場合は更にナイス!
床下へ体が入っていくことができれば、ほふく前進で換気装置をどこにでも設置することができます。
工事としては、床下の換気したい箇所までアルミダクトを伸ばし、その片側に換気扇を取り付ける、といういたって単純なもの。
アルミダクトを伸ばし、その端部に換気扇を取付け、床下の換気口に向かって床下の空気を排出する、という形です。
ちなみにアルミダクトは縮めた状態で売られていますが、伸ばすと3メートルあります(下画像参照)。
必要なもの
わずか5千円ちょっとのコストで必要なものが一式揃います。
ランニングコストは月額200円ちょっと(パワータイプで試算)。
(各商品の詳細はアマゾンで確認してください)
(エントリーで使用しているものより、こちらのほうが評判が良いようです)
またはパワータイプのファン
(ダクトを換気口に固定するためのワイヤー)
長さが足りない場合やパイプ経が違う場合
ダクトをつなげて長さや経を調整してください。
異径ダクトジョイント
アルミテープ
今回、床下に換気扇を取り付ける箇所は2間続きの和室にそれぞれ一つずつ。
北側の和室をA,南側の和室をBとします。
(和室Aと和室Bに設置予定)
和室Aから南の和室Bに向かって撮影。
この2間の床下に床下換気装置を設置し、ダクトを通して外部に床下の空気を排出します。
最初に、和室の畳と下地板を断熱材等を上げて、床下にアクセスします。
和室は畳をどければ下地板は外れるようになっていることが多いです。
(くぎ打ちやビス打ちをしててもボンドを塗っていないから外せる)
洋室の場合でも床下点検口(床下収納庫)から床下に入っていけるなら設置可能です。
そして、床下換気口からリード線を口からあらかじめ通しておきます。
このリード線を、伸ばしたダクトの端にくくりつけてダクトを引っ張り、換気口にくくりつけておきます。
こうしておくことでダクトを動かしたり引っ張ったりしてもダクト端部が換気口から離れません。
外からリード線(ダクトを引っ張ることができれば何でもOK)を入れておきます。
ダクト端部にリード線をくくりつけ、床下換気口に向かってダクトを送っていきます。
外からもダクトを引っ張り、換気口までダクトが来たら換気口にリード線をくくりつけ、ダクトを固定します。
今回は床下の有効高さが80ミリ前後しかなく、75ミリのダクトを使わざるをえませんでしたが、スペースがもっとある場合、100ミリのダクトを使いましょう。
和室Aに向かうダクトを更につなげていきます。ジョイント部分には専用の部材を使用(内径に入れてジョイント)して、アルミテープを使ってつなげましょう。
アルミダクト用のジョイント部材。アルミダクトの内径に入れて使用。
床下の高さが少なく、大引きの下をくぐらせるため75㎜のダクトを使っているのですが、換気扇の取付ダクト径が100㎜なので、
ダクトの太さを変えるジョイント部材を取付けました。
100ミリのダクトに、100ミリ用の換気扇を取り付けます。
今回使ったのは24時間換気用の換気扇で、ランニングコストが安く、静音のものを選択。
設置さえ終われば、ベタ基礎ということもありドライな状態を保てるから、という判断ですが、強い湿気の場合や布基礎の場合は、もっと湿気に強く、パワーも強い換気扇を選びましょう。
同じく、和室Aの方にも換気扇をつけました(和室Aより撮影)。
赤矢印の部分2か所に換気扇を取付けました。
100ボルト用のVA線の先にコンセントをつけ、いわゆる延長コードを自作しました。
コンセントに換気扇Bの電源プラグを挿し、コンセントの裏で「わたり」をかけ、Aの換気扇に向かってVA線を持っていきます。
延長したVA線の先にもコンセントをつけ、換気扇Aの電源プラグを挿しました。
コンセント、プラグ部分を絶縁テープでぐるぐる巻きにしました(抜け防止と湿気対策)。
VA線をダクト本体にテープで巻き付けると配線がすっきりします。
最後に、2つの換気扇のプラグが刺さったVA線を電源につなぎましょう。
延長コードのようにする場合は、VA線をプラグに挿します。
床下換気口からVA線を出し、家の外壁についている「外部コンセント」に差し込むのが手軽です。
また、外部コンセントまでの取り回しでVA線が風雨にさらされる場合には、VA線保護のため、「屋外用配線保護可とう管」を使いましょう。
今回は、壁のコンセント(壁内)から床下に電源を持って行けたので、露出無しの屋内配線としました。
既設コンセントの裏に直接ワタリをかけると、換気扇のオン・オフができないので、間に片切コンセントを設置しました。
(外部コンセントから電源を取った場合、コンセントからプラグを抜いてオフにする)
コンセント部分の仕上がり写真を撮り忘れたのですが、ダブルコンセントの形にしました。
(小さい方にスイッチが入る形)
動画で見てみよう!
このエントリーを動画で解説しています。
実際に設置した換気扇の音も聞いていただけます。
設置後、さっそく換気装置を作動させると、床下のカビ臭い空気がムワ~っと出てきます。
2週間ほどで通常の空気になった場合もあれば、1カ月近くにおいがしたケースもあります。
その後は床下の土を見てみても乾いた土になっていました。
換気扇を設置する際に注意すること
ここで大事な事は、
換気扇を設置する際には、下になにか柔らかいものを敷く、ということです。
できれば湿気を通さないものがベター。
換気扇の下に何か柔らかいものを敷いておかないと、モーターの音じたいは大したことなくても、モーターの振動が家に直に伝わって共振し、モーター音が響く場合があります。
特にベタ基礎の上に換気扇を設置する場合は気をつけましょう。
下敷きにするのはエアパッキン(プチプチ)がおすすめです。